先に感想をひとことで述べると、「本当に素晴らしかった☆☆☆」です。


▽公式トレーラー
<あらすじ:LBFFより>
スペイン人の医師ハビエルは、仕事で訪れたコロンビアのカリでサルサスクールのオーナーであるアンジ―に心奪われる。彼女は世界で最も有名なサルサショー「デリリオ」のオーディションに挑むべく生徒たちと日夜練習に励んでいた。決して交わることのなかった二つの人生が再び交差したとき、誰もが踊る街が愛と情熱に染まる!振付は明和電機とのコラボ「ROBOT!」等、世界的に活躍するスペイン人コレオグラファー、ブランカ・リーが手掛けた。
…というわけで、あらすじだけを読むと、よくある青春ラブコメ系ダンス映画か?と思ってしまいますが、ストーリー的にも設定的にも、ぜんぜんムリヤリ感はなく、自然体で好感のもてる仕上がりになっていると思います。
私の場合、身の回りにコロンビア人の友人、コロンビア好きな日本人の友人も多いので、ちょっと「コロンビアひいき」なところがあるのは否定しませんが(笑)
それを差し引いても、歴代のサルサ映画の中でもTOP3に入るくらい、クオリティが高いと思います。
▽主人公"アンジー"役 カロリーナ・ラミレスのメッセージ
劇中で見事なサルサを披露した主演のカロリーナ。
出身が作品の舞台であるコロンビア・カリということもあり、カリスタイルの動きがカラダに染みついているんでしょうね。
演技もお上手だし、上品な美しさがあって、今後の活躍が楽しみな女優さんだと思いました。
ちなみに、ラテンアメリカの3大美女国「3C」ってごぞんじですか?
コスタリカ、チリ、コロンビア(Costa Rica、Chile、Colombia)なのですが、コロンビア人は本当に美女がめちゃ多いです。
▽撮影風景
クライマックスの空港シーンと、「デリリオ・ショー」のシーンは、とにかく迫力満点です。
セットが大がかりだし、ダンサーの数も多くて、よくまとめたな~と感心しました。
(ほんとは裏ではスゴク大変なことが発生しまくってたかもしれませんがw)
音楽も選曲が素晴らしいし、映画用に生バンドでリテイクしているので一切無駄がない上に、オリジナルよりも華やかになっていて、その音楽とダンスの融合っぷりが凄いです。
▽サルサダンサーたちのメッセージ
主人公アンジーの恋物語と同時に進行する、もう1つの主人公「カリ・スターズ」のメンバーたち。
彼らのようなハイレベルなダンス軍団が、カリ市内だけでも20~30も存在して、ショーに出るためのオーディションでしのぎを削っているというのだから、とてつもない世界ですよね。
映画公式サイト:http://www.ciudaddelirio.com/
なお、ラテンビート映画祭は10月24日~26日に大阪、11月7日~9日に横浜でも開催されます。
詳しくは公式サイトにて。
▽音楽について
カリのテーマといえばこの曲! グルーポ・ニーチェの名曲「Cali Pachanguero」。
曲の終盤の「Cali!!!」と叫ぶところは、なんど聴いてもテンションあがりますね(笑)
映画ではもちろんクライマックスシーンで使われてます。
劇中ではリメイク版が使われているので、オリジナルと対比して聴くと、さらに深く映画を楽しめると思いますよ。
わたし、サルサもやってますが「操体」というのもやっていまして、2013年12月に「脳と操体」をテーマに「利き脳診断」のコラムを某所に寄稿したのですが(掲載終了済)、その時に作図した画像が最近Twitter、Facebook、はてなブックマーク等で急に話題になり、あちこちで見かけるので、驚いています。

お友だちとの会話のネタとして、おもしろおかしくシェアしてもらってかまわないのですが、当時コラムで書いていた文脈の一部が切り出された形で転載されているのがほとんどなので、「ホントに伝えたかったコトは、ちょっと違うのにな~」という想いもあるので、当ブログにオリジナルを再掲載しようと思います。
ついでに、せっかくなので「脳と操体とサルサ」についても、少し触れられればなと。
■ シリーズ「脳と操体」
というわけで、オリジナルコラムのリンク先こちら↓です。
拡散した例の画像は4回目の"「利き脳」をチェックする方法"に登場します。本当に言いたかったのは5~7回目の内容なので、こちらを読んでもらえると幸いです。
>> 脳と操体(1) ~脳のサイズ
>> 脳と操体(2) ~知覚は操れる スピニングダンサーで試してみよう
>> 脳と操体(3) ~右脳と左脳
>> 脳と操体(4) ~「利き脳」をチェックする方法
>> 脳と操体(5) ~「利き脳」について考察
>> 脳と操体(6) ~「利き脳」なんてホントはない?
>> 脳と操体(7) ~脳を鍛える方法
■ ソーシャルの反応について
【おすすめ】これはすごい!利き腕ならぬ利き脳がわかる画像がネット上で話題に!!:キニ速 (72 users) http://t.co/yY6j2yTrpb 7件のコメント http://t.co/T29Th9PrXW
— はてなブックマーク::Hotentry (@hatebu) 2014, 7月 9
↑キニ速さんに紹介されて→はてブがたくさんついて、シェアが広がった…というバズり方だったみたいですね
あなたは右脳派・左脳派?見える色も違う?人間の脳の不思議がすごい - NAVER まとめ http://t.co/BVEziChSGM
— NAVER まとめ(公式) (@matomenaver) 2014, 7月 11
↑Naverまとめでもとりあげられましたが、スピニングダンサーの解釈が全然逆に!(右左脳判定じゃないっす!)
ブログを更新しました。 『効き脳チェック!貴方は右脳?左脳?左利きに憧れちゃうのは私だけ?』 http://t.co/G2gRCG3O6y
— Izmic Be STUDIO (@Izmic_Be_STUDIO) 2014, 1月 9
↑イヅミックビースタジオさんは、おそらく私の元コラムを見て、画像を流用されたのですね。しかし言いたいコトが曲げられてる…ちがう~!
血液型性格診断と同レベル臭いけど、直観的感情的な部分と論理的計算的な部分の板挟みで中途半端な脳みそしてんなとは自分では少なくとも感じてはいる…。 / “【おすすめ】これはすごい!利き腕ならぬ利き脳がわかる画像がネット上で話題に!!…” http://t.co/lve9L7uOfi
— feita (@feita0) 2014, 7月 9
↑そうそう。血液診断と同レベルくさいという程度でネタにしてもらえたらOKっす!
右脳左脳神話はいつまで蔓延るのか.../ちなみにこれ内容入れ替えても「わかる!」ってなると思うよ。血液型性格診断と同じ。 / “【おすすめ】これはすごい!利き腕ならぬ利き脳がわかる画像がネット上で話題に!!:キニ速” http://t.co/5jeOBhgFhJ
— andhyphen (@andhyphen) 2014, 7月 9
↑「どれも当てはまる…」って思う人はけっこういると思いますね。
わたしささ脳でした「左脳・論理的、几帳面、努力家」マジか?まぁ、悩んだりすると本とか読んで、改善策を理論立てて考えないと気が済まないタイプではありますが...◆次の4つのうちあなたはどのタイプ? 簡単な実験で「利き脳」がわかる! http://t.co/C70ArrqrDC
— ☆まぁや☆ (@ma_ya_24) 2014, 7月 10
↑わたしがとったアンケートでは、「ささ脳」って結果がでる人は「え?」と思う傾向が強かったです。
「論理的な左脳と創造的な右脳」という迷信いつになったらなくなるんだろうな。 / “【おすすめ】これはすごい!利き腕ならぬ利き脳がわかる画像がネット上で話題に!!:キニ速” http://t.co/1lhbURlFMt
— 平田朋義 (@tomo3141592653) 2014, 7月 9
↑とくに日本人はこういう診断系が好きですよね
10秒で判定! あなたの物事の『捉え方・考え方』がわかる画像が話題 http://t.co/7wRcM54zkH pic.twitter.com/MDqdwicpV2
— grape (@grapeejp) 2014, 7月 10
↑タイトルのつけ方が上手いな~。さすがバイラルメディア屋さん(笑)
「#右脳派」か「#左脳派」かわかる画像 #アンケート結果。 http://t.co/oWM3f9VzYf #データ #画像
— attrip(アルパカ) (@attrip) 2014, 7月 11
↑おっ、アンケートとったメディアも!やっぱ「ささ脳」が少なめですなー
更新▷ あなたはどのタイプ?「利き脳」を4タイプに分類した画像が話題 http://t.co/CiXhw67UPE
— 野村純平(男子ハック) (@JUNP_N) 2014, 7月 10
↑便乗記事もたくさんでましたが、なかなか本当に言いたいことまでは伝わらず…
次の4つのうちあなたはどのタイプ? 簡単な実験で「利き脳」がわかる! http://t.co/chfUJmGVwO
— All About News Dig (@allaboutnewsdig) 2014, 7月 10
↑そしてそのままAll About News Digにも転載・・・こうやってバズが連鎖していくのですねぇ。しかしNews Digにはキチンとニュース元を訂正してもらえました^^
これ小説の書き方に影響してる感ある。例えばうう脳さんは心象描写が多い勢いのある作品、ささ脳さんはプロットから文体からしっかり固めた堅実な作品を書いてるっていう偏見 pic.twitter.com/TFk1eDzbgH
— 弥@パニクるな (@wtrshiba) 2014, 7月 8
↑そもそも拡散されたキッカケは、弥@パニクるな(@wtrshiba)さんの、このツイートだったみたいですね。それにしても8万RTってスゴイですね!
「利き脳」診断のウソ!最近また流行ってるけどこういうのはうっすら理解したらダメだね http://t.co/4Mz92is5ef
— 164 (@next164) 2014, 7月 13
↑「脳と操体シリーズ」をひと通り読んでいただくと、およそこういう印象になるかと思います。まぁ「ウソ!」とまでは私は言ってませんけどねw
こいつは右脳左脳がどうのこうのと似非科学感が酷い
何故腕組みと指組みでそれが解析できるのか
— なんでやねん (@kuzukago210) 2014, 7月 8
↑そう「そもそもなぜ?根拠は?」と疑問に思ったのが私も出発点でした。で、アンケートをとってみたり、脳科学者の見解を探してみたのです。
■ おまけ:「脳と操体とサルサ」
感覚を重視する「操体」において、右脳vs左脳論はどのように捉えたら良いのか…というコトをコラムで書かせてもらったのですが、サルサダンスでもカラダを動かす際に、「論理的に、システム的に、秩序的に」…いわゆる左脳的に行動することはありますが、どちらかというと「芸術的に、自由に、クリエイティブに」動く、いわゆる右脳系タイプの人に向いてるイメージがありますよね。
しかし、アンケートをとってみると、サルサダンサーには意外と「ささ脳」タイプの人がチラホラ。
私も「インプットはロジカルに、アウトプットは最終的にはフィーリングw」というタイプですし、右脳系タイプな印象のあるサルサミュージシャンの人たちも、「ダンスは苦手」って人もけっこういます。
特にオチはないのですがw
「カラダを動かす」「脳をつかう」ということは、トレーニングによって色々可能性がありそうだなーと思いました。
ちなみにサルサダンスの場合、リーダーとフォロワーの「テンション」ってすごく大事ですが、操体でも操者と被験者の「調和の関係」ってすごく大事なんです!
「脳」についてつらつら論じてまいりましたが、
ラストの今回は「脳の鍛え方」について書こうと思います。
長文となりますが、お付き合いいただければ幸いです。

◇
脳を鍛えるには、基本的には、カラダと同じく
「よく動かし、よく休ませる」ことだと思います。
とはいえ、脳のサイズは、ある程度決まっていますので、
筋肉のように鍛えたからといって、
モリモリと大きくできるワケではありません。
むしろ、元々もっている脳の性能を最大限に活かせるようになる、と
イメージした方がいいかもしれません。
自分のカラダが、ひとつの大きなコンピューターだとすると、
脳はとても高性能な「データ処理装置」といえます。
データ処理の働きは、情報の「インプット」と「アウトプット」です。
この2つの働きを、バランスよく、スムースにできるようになれば、
「脳力があがる」ということになります。
◆ インプットとアウトプット
インプットとアウトプットについて、料理に例えてみます。
◇
「おいしいレバーパテの作り方」
という情報(レシピ)があるとします。
この情報にたどりつくのには、
「自発的にたどりつくパターン」と
「他発的なパターン」の2通りがあります。
どちらを辿っても、得られる情報は同じですが、
この2つには大きなちがいがあります。
前者は、自分で検索などして情報を得るパターンで、
・「(自分が)レバーパテが好きで食べたい」
・「おもてなし料理として、ホームパーティで披露したい」
・「新しい料理に挑戦したい」
などなど、なにかしらの目的が背景にあるハズです。
一方、後者のパターンは、
親、友人、先生、またはテレビや雑誌のコラムetcから
受動的に「たまたま」得られた情報です。
手に入れた情報(レシピ)がインプット、
そのレシピを実際に試してみる(作ってみる)ことが、
アウトプットにあたります。
さて、
自発的にレシピをみつけてきた人は、何かしらの目的があるので
料理をする過程で、味見をして、状況に応じて
塩加減をかえたり、分量を調整したり、付けあわせの料理についても
考えたりするはずです。
一方、他発的にレシピを伝えられた人は、
「貴重なレシピを、ありがとうございます!」
…と言いながら、アウトプットに至らないとか、
仮にレシピを試してみても、「自分に合う or 合わない」の範囲で評価しておわり…。
ということが、往々にしてあるかと思います。
つまり、
同じ内容の情報でも、
インプットのルートによって価値が異なり、
アウトプットの質が大きく変わるということです。
また、
ひとくちに「レバーパテ」といっても、
鶏レバー、豚レバー、牛レバー…と素材が変われば
調理の仕方や、ディテールがかわってきます。
こだわりがあれば、きっと作り方も工夫するでしょう。
つまり、アウトプットに工夫の跡がでるはずです。
まず、レシピ通りに作ってみる。
それから自分なりの味付けを加える。
いわゆる「守破離」の大切さは言うに及びませんが、
「いかにレシピに辿りつくか」も、また大切な要素です。
モチロンですが、他発的に情報を得ることが
よろしくないというわけではありません。
逆に、それはとてもラッキーなことだと思います。
情報を伝えてくれる先生や友人に恵まれる、
あるいはTVや雑誌等にアンテナを伸ばしているからこその
成果だともいえます。
情報に溢れた時代ですから、
インプットする情報を選ぶ能力と
スルーする技術も大切です。
さいきん少しオカシイな、と思うのは
「なんでもかんでもインプットしようとしちゃう人」が
多いような気がします。
「ありがとうございます!インプットさせていただきます!」
も大いにけっこうなのですが、アウトプットとのバランス、
アウトプットの質、アウトプットへの挑戦も大切にすべきではないでしょうか。
情報を受信するだけでなく、発信できる能力も含めた活用力のことを
「リテラシー」といいますが、
脳を鍛える = リテラシーを高める…と捉えてみてはいかがでしょう。
◆ 脳のデフラグ「瞑想」
「脳」を鍛えるもう一つの方法として
「瞑想」もオススメしたいと思います。
瞑想と聞くと
「あ~、スピリチュアルとかそういう系ですかぁ?」
と思うかもしれませんが、ちがいます。
またコンピュータでの例えになりますが、
コンピュータもずっと使い続けていくとCPUに熱がたまり、
処理能力が落ちていってしまいます。
なので、空冷なり水冷なり、適度に電源を落としたりして冷却してあげると、
性能を高められます。
また、記憶装置内のデータを整理し、
「脳のディスク最適化」を行うことで、
本来の性能を引き出すというデフラグ的な狙いも瞑想にはあります。
<参考>
Effects of mindfulness meditation training on anticipatory alpha modulation in primary somatosensory cortex
題訳:一次体性感覚におけるアルファ調整と瞑想トレーニングの効果
瞑想のやり方は、いたってシンプルで、
必要なモノはなにもありません。
静かな空間と、ゆったりできるスペースだけあればOKです。
●体をリラックスさせて軽く目を閉じる
●浮かんでくるイメージをぼんやり眺める
●1日5分程度でOK
ちなみに、私はiPhoneのアプリを使っています。
◆ 運動と脳とミトコンドリアの関係
以前受講したスポーツプログラマーの講習で、
日本のトップアスリート選手の指導をしているドクターの方が
「脳を鍛えるには運動しかない!」という著書が
非常にエポックメイキングだと絶賛していました。
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これは確かに面白い内容だったので、一部をご紹介します。
(抜粋)
~有酸素運動と複雑な動きはそれぞれ別の有益な効果を脳にもたらすのだ。
ありがたいことに、この二つは互いに補いあっている。~
~そこでわたしがお勧めするのは、心血管系と脳を同時に酷使するスポーツ(たとえばテニスなど)をするか、あるいは、10分ほど有酸素運動でウォーミングアップをしたのちにロッククライミングやバランスの訓練と言った酸素消費量が少なく技能を必要とする運動をするというやり方だ。有酸素運動が神経伝達物質を増やし、成長因子を送り込む新しい血管を作り、新しい細胞を生み出す一方で、複雑な動きはネットワークを強く広くして、それらをうまく使えるようにする。動きが複雑であればあるほど、シナプスの結びつきは複雑になる。また、こうしたネットワークは運動を通して作られたものではあっても、ほかの領域に動員され、思考にも使われる。ピアノを習っている子どもが算数を習得しやすいのはそのためだ。~
また、ニューヨーク・タイムズでも似たようなトピックスがありました。
<出典>
How Exercise Can Strengthen the Brain
題訳:運動がいかに脳をきたえるか
この記事によると、
身体を鍛えることは、脳内に新しいミトコンドリア(細胞の動力装置)をつくり、脳を強化することになる…とマウスの研究でわかったそうです。
操体でも
「目線(意識)とミトコンドリアの関係」に注目して操法を通すことがあります。
カラダの特定の部位に目線を通す(意識をむける)ことで、
ミトコンドリアが生成、あるいはその部位に集中する…ウン、あると思います。
少し話がそれましたが、
今回は脳を鍛える方法について、書いてみました。
「脳と操体」のシリーズを全部読んでくれた方、ありがとうございました!
「操体」の方に興味をもった方は、ぜひご連絡ください!
■ シリーズ「脳と操体」
>> 脳と操体(1) ~脳のサイズ
>> 脳と操体(2) ~知覚は操れる スピニングダンサーで試してみよう
>> 脳と操体(3) ~右脳と左脳
>> 脳と操体(4) ~「利き脳」をチェックする方法
>> 脳と操体(5) ~「利き脳」について考察
>> 脳と操体(6) ~「利き脳」なんてホントはない?
>> 脳と操体(7) ~脳を鍛える方法
>> 「利き脳」の画像をつくった本人が言いたかった本当のコト
※このコラムは2013年12月に、あみけんが某ブログに寄稿したものを、All About my Salsa用に編集・再掲載したものです。
利き脳診断のアンケートを集計してみた結果、
色んな考察をすることができたのですが、
そもそも論として、
脳科学的あるいは脳の構造的に
右脳と左脳の関係性って、
本当のところどうなのだろう?
…という疑問が、どうしても頭から離れず、調べてみました。

順天堂大の医学部で、
解剖学教授をつとめる坂井建雄氏が監修した
『ぜんぶわかる脳の事典』によると、
下記のような記載がありました。
(一部抜粋)
左右の脳はどのように関わり合っているか
実際、左脳は言語的、右脳は非言語的と言いきれるほど、
話は単純ではない。
現在は、画像検査の進歩で、
脳の領域別機能研究が容易になった。
しかし左右脳のどちらが活性化しているかわかっても、
その機能が完全に別々なわけではない。
左右の関わり方も問題である。
現状では「拡散興奮説」と「拡散抑制説」があるが、
画像検査では脳梁の機能はとらえられず、
どちらも実証はされていない。
また、活性化が認められない側の脳が、
本当にその行動に関与していないのかなども不明で、
今後のさらなる研究が待たれている。
…とあります。
また、米ユタ大学のジェフ・アンダーソン博士は、
実際にMRIを用いて被験者1000人以上の安静時の脳の結合状態を分析し、
右脳・左脳の活動の様子を調べたところ
「脳の機能が左右で分かれているのは確かだけど、
脳のネットワークにおいて、どちらか半分がより多く使用されるということはなかったよ」
と述べています。
(出典)
An Evaluation of the Left-Brain vs. Right-Brain Hypothesis with Resting State Functional Connectivity Magnetic Resonance Imaging.
題訳:機能的磁気共鳴映像法をもちいた安静時の脳の結合状態調査による右脳vs左脳という仮説の評価。
つまり「利き脳って特にないよ(脳科学的にはね)」
…ってことですね。
ちなみに、、
「左脳が右半身、右脳が左半身を制御する」という説がありますが、
これは神経学的なお話でして、
脊椎動物は、首のあたりで神経交差しているので、
事故などで脳の右側にダメージを受けた場合は
左半身に障害がでます。
(だからといって、非言語的な思考能力が落ちるとは限らない)
ということで、「右脳 vs 左脳」について
自分なりに調べてみた見解をちょっとまとめてみます。
●思考タイプとして「言語的」「非言語的」の2つに分類することができる。
●言語的な思考は、必ずしも脳の左側で処理しているわけではない。
●同じく、非言語的な思考は、必ずしも脳の右側で処理しているわけではない。
●「言語的 = 左脳人、非言語的 = 右脳人」という図式は、都市伝説といえなくもない。
●「言語的 = 青脳人、非言語的 = 赤脳人」と言いかえてもいいわけで、特に理由はない。
(理系脳 vs 文系脳でもいいし、スケさん脳 vs カクさん脳でもいい。要は言い方?)
つまり、同じ「右脳と左脳」という言い方でも、
「思考タイプ論」と「脳・神経学」は
きりわけて捉えた方がよいのかな…と思った次第です。
このへんが、ゴチャまぜになったままで、
お話をされる作家、思想家、臨床家が
けっこう、、、いや、かなり多いと思います。
「右脳vs左脳論」に遭遇したときには、
どの視点で論理を展開しているのか
注意深く判断していきたいと思います。
また、世の中的に「非言語系バンザイ\(^o^)/」な
風潮を感じますが、当然そんなワケはなく、
言語系も、非言語系もバランスよく鍛えていくのが
よろしいかと思います。
今回はここまでとします。
次回は「脳を鍛える方法」について書きたいと思います。
ありがとうございました。
![]() | ぜんぶわかる脳の事典―部位別・機能別にわかりやすくビジュアル解説 (2011/08/29) 不明 商品詳細を見る |
■ シリーズ「脳と操体」
>> 脳と操体(1) ~脳のサイズ
>> 脳と操体(2) ~知覚は操れる スピニングダンサーで試してみよう
>> 脳と操体(3) ~右脳と左脳
>> 脳と操体(4) ~「利き脳」をチェックする方法
>> 脳と操体(5) ~「利き脳」について考察
>> 脳と操体(6) ~「利き脳」なんてホントはない?
>> 脳と操体(7) ~脳を鍛える方法
>> 「利き脳」の画像をつくった本人が言いたかった本当のコト
※このコラムは2013年12月に、あみけんが某ブログに寄稿したものを、All About my Salsa用に編集・再掲載したものです。
本日は「利き脳診断アンケート」集計結果について、
考察をしていきます。
ちなみに、私は「さう脳」でした。
◆ 想定してたより…右脳派が多い
集計結果の割合を、分布図にのせてみました。
↓

※パーセンテージの数字を合計すると99%にしかなりませんが、
これは小数点以下を切り捨てたためですのでご了承ください。
まず、第一印象として思ったのは
「ささ脳タイプが少ない!」
…ということです。
「ささ脳タイプ」は、
インプットもアウトプットも論理的に行い、
「物事を筋立ててマジメに考えるタイプ。几帳面で努力家。」
というパーソナリティです。
ステレオタイプな日本人的イメージといえば、
まさにこの「ささ脳タイプ」。

ゆえに、
アンケート実施前は「ささ脳」が
最多数派になるのではないかと、予想していたのですが、
この結果は、たいへん意外でした。
今回のアンケートは、
Facebook上で、私の友人・知人のネットワークを使って回答を集めたため、
年齢は20代~30代後半が中心、
男女比は4:6~3:7で女性が多め、
職種的にはIT系・デザイナー系・独立起業系・医療関係者が多く、
外国在住経験者も比較的多いグループに対して行っています。
よって、
一般的な日本人全体の傾向とは
若干ズレている可能性はあります。
とはいえ、「ささ脳タイプ」が
圧倒的に最少数派になるとは・・・意外でした。
◆ 直感的に情報をとらえる
次に注目したいのは、
「インプット時の脳タイプ」が右脳優勢になってる点です。
↓

指を組んだ時に、
右の親指が下になるタイプ「うさ脳」と「うう脳」の
合計が、65%にのぼります。
直感的に情報をとらえるというのは、
例えば動物の声、虫、波、風、雨の音を「音楽的」にとらえるということだそうです。
◆ NOとハッキリいえる「うう脳」。曖昧な「ささ脳」
続いて、下図をご覧ください。
↓

「利き脳診断の結果は、当てはまっていたかどうか」という問いで、
この診断そのものの納得率を聞いてみたのですが、
その回答結果を、脳タイプ別に分類してみました。
すると、面白い傾向がでてきました。
最も納得率が高いのは、
「うさ脳タイプ」でした。
なんと「はい」と答えた人が86%!
対して、最も納得率が低かったのは「ささ脳タイプ」。
「どちらともいえない」と答えた人が50%でした。
「自分はマジメ人間じゃない!もっと感性にゆだねるタイプだ!」
…という想いが強いのでしょうか?
「さう脳タイプ」と「うさ脳タイプ」は、
ひとりも「いいえ」と回答しませんでした。
論理と感覚のバランスがとれていれば、まぁ納得かな…という感じなのかもしれません。
「うう脳タイプ」は「いいえ」と回答する率が、他のタイプよりも多かったです。
全回答者数111人の中で、「いいえ」と答えた4人のうち3人が
「うう脳タイプ」ということです。
「NO」とハッキリ答えられるのは、インプットもアウトプットも感覚的な
「うう脳タイプ」に多いっぽいです(笑)

◆ 左利きが多いタイプとは
続いて、下図をご覧ください。
↓

「左利きの人は、右脳優位派が多いんじゃなかろうか」
…という仮説をたててみたのですが、
結果をみると「うさ脳タイプ」で最も左利き率が高く、
「ささ脳タイプ」と「さう脳タイプ」には、
今回のアンケートでは1人も左利きの人がいませんでした。
視点を変えると、
「サウスポーの人は、直感的にインプットする傾向が強い」
…という風に言いかえられそうです。

それにしても、
そもそも日本人のサウスポー率は
8%~15%あるハズなのですが、
今回アンケートに答えてくれた人たちは、
異様に右利き率が高かったですね。
アンケートに積極的に協力してくれるタイプと
利き手には、何か関係があるのかもしれませんね。
ということで、今回はここまでとします。
次回は「利き脳なんてない?説」について書こうと思います。
ありがとうございました。
■ シリーズ「脳と操体」
>> 脳と操体(1) ~脳のサイズ
>> 脳と操体(2) ~知覚は操れる スピニングダンサーで試してみよう
>> 脳と操体(3) ~右脳と左脳
>> 脳と操体(4) ~「利き脳」をチェックする方法
>> 脳と操体(5) ~「利き脳」について考察
>> 脳と操体(6) ~「利き脳」なんてホントはない?
>> 脳と操体(7) ~脳を鍛える方法
>> 「利き脳」の画像をつくった本人が言いたかった本当のコト
※このコラムは2013年12月に、あみけんが某ブログに寄稿したものを、All About my Salsa用に編集・再掲載したものです。
ロジャー・スペリー博士という人を
ご存知でしょうか?

↑
1981年に分離脳研究で
ノーベル賞を受賞した神経心理学者です。
左右の脳は、
脳梁(のうりょう)という線維束でつながっていて、
半球間の信号伝達を行っているのですが、
ロジャー博士は、てんかん治療の目的で、
その脳梁を切断した患者に、
片方の脳半球に依存することが知られている作業を行ってもらい、
二つの脳半球がそれぞれ独立した意識を持っていることを実証しました。
これをきっかけに
左右脳の機能的研究がさかんになり、
世間でも左脳、右脳ブームが巻き起こることとなったわけです。
しかし…
われわれ日本人は、どうしてもブームに乗じすぎてしまいがちです。
血液型別性格診断が大流行したように、
「診断モノ」が大好きなんですねぇ。
◆ 利き脳を診断してみよう
というわけで、
前置きが長くなりましたが、今日は「利き脳診断」について書きます。
いわゆる「あなたは左脳派? それとも右脳派?」というやつです。
診断方法について、いろいろ調べてみたところ、
ビジネスシーンで活用されているのはハーマンモデルという手法ですが、
無料かつ簡単で最もメジャーなのが、
下記の「指組み & 腕組み診断法」でした。
百聞は一見にしかず、ということで
ぜひ試しに診断してみてください。
▽診断方法
まず自然に「指組み」をしてください。
そして、左右の親指の
どちらが下にあるかを
確認しましょう。
左指が下ならインプット時の利き脳は「左」
右指が下ならインプット時の利き脳は「右」です。
同じく自然に「腕組み」をしてください。
そして、左右の腕の
どちらが上にあるかを
確認しましょう。
左腕が下ならアウトプット時の利き脳は「左」
右腕が下ならアウトプット時の利き脳は「右」です。

▽診断結果の見方
上述の診断結果を、タイプに当てはめてみましょう。

結果はいかがだったでしょうか?
◆ 「指組み & 腕組み診断法」は都市伝説!?
ちなみに、この診断法、
インターネットや女性誌など、
色んな媒体で活用・応用されているのですが、
出所・根拠・開発者は明らかになっていません。
なので、本当にこの結果が
脳科学的に正しいのかどうかは、
実はよくわかっていないのです。
(都市伝説というひともいます)
そこで、
私は統計学的なアプローチで
信憑性を測ってみようと考えました。
利き脳診断を色んな人に試してもらい、
その結果に対して
「納得できたか、否か」
をアンケート回答してもらいました。
(有効回答数 = 111件)
まず、タイプ別の比率結果がこちらです
↓↓↓

今回のアンケート集計結果としては、
「うさ脳タイプ」が最も多く、
「ささ脳タイプ」が少数派
ということがわかりました。(あみけん調べ)
そして、肝心の
「納得できた or 納得できなかったか」については...
↓↓↓

なんと!
「いいえ」と答えた人が、
わずか4%でした。
それ以外の、9割以上の人は、
(多少なりとも)
「当たってる!」
と思ったわけですね。
ということで、
都市伝説ともいわれている
利き脳診断ですが、
一定の信用性はあるといえそうです。
今回はここまでとします。
次回以降は、アンケート結果を使って
いろいろと考察をしていこうと思います。
ありがとうございました。
■ シリーズ「脳と操体」
>> 脳と操体(1) ~脳のサイズ
>> 脳と操体(2) ~知覚は操れる スピニングダンサーで試してみよう
>> 脳と操体(3) ~右脳と左脳
>> 脳と操体(4) ~「利き脳」をチェックする方法
>> 脳と操体(5) ~「利き脳」について考察
>> 脳と操体(6) ~「利き脳」なんてホントはない?
>> 脳と操体(7) ~脳を鍛える方法
>> 「利き脳」の画像をつくった本人が言いたかった本当のコト
※このコラムは2013年12月に、あみけんが某ブログに寄稿したものを、All About my Salsa用に編集・再掲載したものです。
「A型だと几帳面」
「B型だとマイペース」
「O型だとおおらか」などなど。
血液型別の性格診断って、
よく会話にでてきますよね。
日本では、この手の書籍がたくさん出ていますし
「信じる・信じない」
「あたってる・あたってない」は別にして、
わりと共通認識として浸透しているテーマだと思います。
しかし、数年前に
海外で、外国人相手に血液型別性格診断のハナシで
盛りあがろうと思ったら、
ぜんぜん通用しなくて
「ナニソレ?ジャパニーズはクレイジー!HAHAHA...」
と笑われてしまうという出来事がありました。
つまり、世界の共通認識ではなかったのですね。
ということで、
今日のテーマである「右脳と左脳」についても、
・世界の共通認識なのか?
・根拠はあるのか?
…というところから、あえて調べてみました。
結論から言うと
「世界の共通認識だけど、科学的根拠は調査中」
というのが、現状のようです。

右脳と左脳の違い、
あるいは機能差、性質差については、色んなメディアでも、
すでに何度か話題になっているテーマではありますが、
改めて「世界の共通認識」となっているそれぞれの特徴を
下記の通りまとめてみました。
<右脳の特徴>
・芸術的
・ランダム
・自由
・感情的
・イマジネーション
・夢をつかさどる
・非現実的
・詩的、独創的
・主観的
・カラフル
・クリエイティブ
・アナログ
・遊戯的
<左脳の特徴>
・論理的
・言語的
・部分的、詳細
・デジタル
・シンボリック
・秩序的
・数学的
・合理的
・客観的
・線形
・目標と方向
・システム
・分析的
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↑こちらの著書でも
上記の分類が前提の上で、
「右脳人 = エライ / 左脳人 = エラくない」
という図式で、色んなライフスタイル改善案が
提示されています。
しかし、右脳人って、
本当にそんなにエライのでしょうか?
...ということで、
次回は「利き脳」について書きます。
ありがとうございました。
■ シリーズ「脳と操体」
>> 脳と操体(1) ~脳のサイズ
>> 脳と操体(2) ~知覚は操れる スピニングダンサーで試してみよう
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>> 脳と操体(6) ~「利き脳」なんてホントはない?
>> 脳と操体(7) ~脳を鍛える方法
>> 「利き脳」の画像をつくった本人が言いたかった本当のコト
※このコラムは2013年12月に、あみけんが某ブログに寄稿したものを、All About my Salsa用に編集・再掲載したものです。
今日は脳の「知覚」について。
下記の画像を数秒間、
じーっとご覧ください。
↓

バレリーナのような"スピニングダンサー"が
「時計回り」
に回転しているようにも見えた人もいれば、
「反時計回り」
に回転しているようにも見えた人もいるのではないでしょうか。
あるいは、
じーっと見ているうちに、
途中で「回転の方向が変わった」
と感じた人もいるかと思います。
さてさて、
一体どうしてこのような現象が
起きるのでしょうか?
というか、
このダンサーは、
時計回りに見えるのが正解なのでしょうか?
それとも・・・
反時計回りに見えるのが正解なのでしょうか?
気になりますよね。
「ぜったい時計回りにしか見えない!」
という人にとっては、
「正解は時計回りしかありえない」
と考えてしまうかもしれません。
逆もまたしかり。
と、ここで視点を変えてみましょう。
画像全体ではなく、
ダンサーの「軸足」に注目してください。
↓

ここだけを、
じーっと見つめてみてください。
すると、
あるタイミングで
「あれ?この軸足は右足だっけ?左足だっけ?」
…とわからなくなりませんか?
そうすると、あら不思議。
さっきまで
時計回りに見えていたハズの軸足が、反時計回りに。
反時計回りに見えていた人は、時計回りに
反転したように感じるはずです。
反転して見えたら、
そのまま
ダンサーのカラダ全体に
ゆっくり視点を戻してください。
!!!!!
すると、あらビックリ。
全身の回転方向が
逆になりましたよね?
この要領・コツをつかめば、
自分の視点(知覚)を操つることによって、
時計回りにも、反時計回りにも、
思いのままに、ダンサーの回転方向を
変えることができるのです。
え?うまく反転しなかったですか?
では、別のヒント画像をお見せしましょう。
次の画像は、AとBの2人のスピニングダンサーが登場します。
Aの方には、軸足に「右足」と
Bの方には、軸足に「左足」と書いてあります。
↓

素直なココロで、
そのまま見てください。
どうでしょうか?
Aの方は反時計回りに、
Bの方は時計回りに見えましたか?
コツは、AとBの両方を同時に見ないことです。
片方だけに集中するように見てください。
え?まだ反転がわからない??
では、次の画像ではどうでしょう?
AとB、それぞれに回転方向を赤矢印をつけてみました。
ガンコにならず、
やわらかアタマで見てみてください。
いちど、ゆっくりまばたきしてみてもいいかもしれません。
↓

もちろんですが、
この画像自体にトリックはありません。
常に一定のルーティンで動いています。
実際に、この画像を分解して調べてみましたが、
ダンサーが一周するまでの動きを、
34フレームに分割し、3/100秒の一定のスピードで
永遠にループする設定になっていました。
一時、この「スピニングダンサー」が
「時計回りにスピンして見えれば、
ひらめきやフィーリングを重視する
クリエイティヴな右脳人間。
逆に反時計回りならば、
事実や秩序を重んじる論理的な左脳人間。
さぁ、あなたはどちらのタイプ??」
…という脳タイプ判別テストとして
注目を集めたことがありましたが、
そんなものではないということです。
※参照:ProcreoFlashDesign
コツさえつかめば、
クリエイティヴ系な人でも時計回りに見えます。
さて、そろそろネタばらしをしましょう。
このスピニングダンサーは、
画像内に奥行きの視覚手がかりが存在しないことにより生じる
錯視なのです。
つまり、ダンサーのシルエットの
視覚的曖昧性である「双安定性知覚」を利用しているため
時計回りにも、反時計回りにも
見えるというわけです。
操体に関わるものとしては、
●「知覚」が変わると、「見え方」も変わる。
●「全体→末端 / 末端→全体で見え方(診え方)が変わる」
●「知覚・感覚は、操れる」
…という現象は、非常におもしろいですよね。
次回は右脳と左脳の特徴ついて書こうと思います。
ありがとうございました。
■ シリーズ「脳と操体」
>> 脳と操体(1) ~脳のサイズ
>> 脳と操体(2) ~知覚は操れる スピニングダンサーで試してみよう
>> 脳と操体(3) ~右脳と左脳
>> 脳と操体(4) ~「利き脳」をチェックする方法
>> 脳と操体(5) ~「利き脳」について考察
>> 脳と操体(6) ~「利き脳」なんてホントはない?
>> 脳と操体(7) ~脳を鍛える方法
>> 「利き脳」の画像をつくった本人が言いたかった本当のコト
※このコラムは2013年12月に、あみけんが某ブログに寄稿したものを、All About my Salsa用に編集・再掲載したものです。
脳はとても高性能な「データ処理装置」といえます。
コンピューターに文字を打ちこんで入力すると、
「データ」が処理装置に送られ、画面に文字が表示されるように、
目、鼻、耳、舌、皮膚を通して、
何百万ものデータが私たちの脳に送られ、
映像、音声、におい、感覚となります。
今回は、そんな大切な機関である
「脳」をテーマに、書いていこうと思います。
■ 脳のサイズ
まず、脳の大きさについて実感してみましょう。

人間でいうと、10歳前後の子どもサイズの人体模型を使ってみます。

↑頭蓋骨をあけてみました。

↑脳をとりだして、片手でもってみました。
ちょうど手のひらに収まるくらいです。

↑テニスボールと比べると、こんなかんじです。

↑アボカドと比べると、こんなかんじです。
形状もちょっとにてますね。
しかし、アボカドの方がひとまわりくらい小さいです。

↑脳のかわりにタマネギ(Lサイズ)をいれてみました。
若干、頭蓋骨に余白があります。

↑ちょうど大きめの柿があったので、頭蓋骨にいれてみました。
これはおさまりがよかったです。
ということで、
脳のサイズをイメージするには「大きめの柿くらい」を
思い浮かべていただければちょうどいいかもしれません。
今回は、「脳」に親近感とリアリティをもっていただくために、色んなモノと大きさを比較してみました。
ハードウェアとしての脳がイメージできたところで、次回から、脳の働き・機能・感覚…といったソフトウェア面について書いていきます。
ありがとうございました。
■ シリーズ「脳と操体」
脳と操体(1) ~脳のサイズ
脳と操体(2) ~知覚は操れる スピニングダンサーで試してみよう
脳と操体(3) ~右脳と左脳
脳と操体(4) ~「利き脳」をチェックする方法
脳と操体(5) ~「利き脳」について考察
脳と操体(6) ~「利き脳」なんてホントはない?
脳と操体(7) ~脳を鍛える方法
「高円寺のメキシコレストランで、ゴハン食べながらライブが聴けるらしいよ~」
…という、軽い事前情報だけで参加したのですが、これがものすごぉ~く濃厚で、ディープで、濃ゆい(←ぜんぶ同じ意味だw)イベントだったのです!あの夜の熱狂を思い出すと、いまだにちょっと興奮する(笑)
というわけで、勉強になる情報が多すぎて、まとめるのが大変なレベルなので、自分の中で風化してしまう前に、備忘録をササっと。
「夜のラテン授業」の概要
先に「TOKYO PACHANGA Vol.2」というイベントの構成を説明しておきますね。
主催は洋楽中心のインディペンデント・レコード会社であるMUSIC CAMPさん。
会場は高円寺のメキシコレストラン"ROJO AMIGO KITCHEN"。
収容人数は30~50人くらいの、割とこじんまりとしたお店。
タイムスケジュールはこんなかんじ。
●18時~:食事タイム。
●19時~:MUSIC CAMP代表の宮田信さんと、音楽評論家の藤田正さんによるトークショー。
●20時~:CHITLIN BROTHERS(後述)によるラテンライブ。
河村要助のイラストに衝撃をうけた
で、まず宮田さんと藤田さんによるトークショー。

テーマは「70年代に、サルサがどう日本にやってきたか」的な内容なんだけど、知らないネタだらけ!
「ほぇ~」「マジ~!」「すげー!」「ウケるwww」「意味わかんない!」の連続!!
めくるめく超ディープトーク。

主な話題としては
「70年代の伝説イラストレーター、河村要助のサルサ・イラスト解説」
をベースに、当時の音楽シーンはどうだったとか、どういう時にアイデンティティに目覚めるのか…みたいなストーリーを、宮田さんと藤田さんの漫談形式で軽妙にすすんでいくのでした(笑)
で、そこで紹介された河村要助のイラストっていうのが、なんかすごい。
色々説明してもらって、「ほほー!」とは思ったものの、まだよくわかってないのですが。
「芸術肌」「前衛的」「マニアック」「クレージー」「クール」etcのニュアンスがミックスされたかんじ。




とりあえず、魂が「河村要助の画集は買って帰るべし!」と吠えたので、店頭販売されてたのを1冊ゲットした。
藤田さんと宮田さんのトークは、どこまでも続きそうだったが、1時間ちょいで終了。
濃密な時間だった。。。
オヤジかっこいい音楽ライヴ
そして、第2部。
いよいよライヴである。
(イベント告知文より)
ロサンゼルスのチカーノ~ブルース・シーンで大活躍するテツヤ・テックス・ナカムラ(har)と名ロッキン・ギタリスト、石坂和弘によるChitlin' Brothers 、そして70年代からラテン・ロック~サルサを奏でて来た日本を代表するラテン・パーカッショニスト、ウィリー・ナガサキが共演!
恥ずかしながら、これほど素晴らしいラテンミュージシャンの皆さまを、私はこれまで知りませんでした!
あのティト・プエンテやカルロス・サンタナ(ウィリーさんは「チャールズ」って言ってたけど^^)と共演したという凄腕の方々。
ド迫力の演奏を、最前列で聴けて幸せでした。
着席形式じゃなければ、踊りたかったです。

メキシコで一番好きな曲、TRIO LOS PANCHOSの「Sabor A Mi」も演奏してくれたし、大満足でした。
その他、気になったネタ
●サルサ天国

河村要助イズム全開でサルサを紹介した画集。現在は絶版しており、超入手困難らしい。
●Far East Network

在日米軍用のラジオ放送で、70年代にラテン音楽やサルサを流していたらしい。米軍基地の近くに住んでいた人は、その電波が受信できて、アメリカンサルサカルチャーに触れていたとのこと。現在の名称は"American Forces Network(AFN)"。
日常的に聴けたらいいなぁ。
以上
レポートでした。
次回TOKYO PACHANGA Vol.3の開催を楽しみにしてます。
イベント告知はMUSIC CAMPさんのWEBサイトを要チェック!