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All About my Salsa [東京/ 大阪サルサ情報]
六本木・大阪・神戸等のサルサイベント・ダンス・レッスン情報
CATEGORY : サルサ人インタビュー
【サルサ人インタビュー】石川裕子さん from Los Salseros
DATE : 2009-11-30-Mon  Trackback 0  Comment 0

今回は日本人サルサインストラクターのパイオニア、LOS SALSEROSの石川裕子さんにお話を伺いました!

【amigoken】
---YUKOさんがサルサに出会ったきっかけを教えてください。


私が高校生の時に映画の「フラッシュダンス」を観たんですね。サルサの話ではないんですけど、あの映画がきっかけでダンスに興味をもって、ジャズダンスをはじめたんです。そこでダンスの楽しさに目覚めたんですけど、本当のダンサーっていうのは小さい頃からバレエをやっていたり、体を鍛えていたり、生まれつきの才能があったりしますが、私はそういうタイプではないので、あくまでもダンスは趣味としてやっていこうと思っていたんです。

それからしばらく経って、私が22~23歳の時に、スペインへ語学留学したんですね。
ある日ディスコへ遊びに行った時に聴こえてきた曲がすごく気に入って、「それはサルサだよ」って友達に教えてもらい、すぐ次の日にCDを買いに行きました。

でも、サルサっていうカテゴリーがその頃はよくわかってなかったですね。当時のスペインのクラブではペアで踊っていなかったですしね。みんなディスコみたいにただサルサの曲のリズムに乗ってワイワイ踊っていたので、私もそう楽しむものなんだと思っていました(笑)


---では、本格的にサルサに目覚めたのは帰国後ですか?

そうですね。日本に戻ってからシステムエンジニアとして就職したのですけど、たまたまその職場の中にスペイン語学科を卒業した方がいたんですね。
で、その方に「面白いところに連れて行ってあげる」っていったのが、キューバレストランのボデギータっていうお店(現在の築地Cuban Cafe)だったんです。

そのお店では、皆が料理を食べ終わるとテーブルやイスをガタガタ片付けだして、サルサを踊りだすんですよ。
私はワケがわからなくて、「はぁ?」とか思ってしばらく見ていたんです(笑)。

そうこうしていると、外国人の方にパっと引っぱり出されたんですね。私は「イヤイヤ、ムリムリ・・・」って典型的な日本人の女の子的なリアクションをとっていたんですけど、いざ踊り始めちゃうと、もともとダンスは好きだし、サルサの音楽も好きっていうのがあって、「これは、おもしろい!サルサってペアで踊るとこんなに楽しいんだ!」って思いました。それからですね。

それで、ボデギータに行くようになって、ちょうどその頃カリベがまだ今のカリベじゃないところにあった頃、深夜の金曜日とか土曜日にしか人が集まらなくて、しかも外国人ばっかりっていう感じで・・・


---その当時はまだサルサレッスンがない時代だったんですよね?

そうなんです。ボデギータでサルサの楽しさに目覚めてから、六本木のカリベに遊びにいくようになって。それも今のカリベの場所に移転する前の時代ですね。
遊びにくるのはラテン系の外国人ばっかりっていう感じでした。

当時のラテン人って、「クイック・クイック・スロー」っていうリズムでちゃんと踊らない人がほとんどなんですね。曲のリズムに合わせて、人によって規則性が違うんですよ。

で、私は相手に合わせて踊るっていうのが、なんか得意だったんです。とにかく相手に合わせて、合わせてってって踊るようにしていたので、彼らにとっても私は踊りやすい相手だったと思います。
しばらくして、ある時すごく踊りやすい人がいて、「なんでこの人は踊りやすいんだろう?」って思って分析したら、その人は「クイック・クイック・スロー」っていうリズムをとっていたんですよね。
その時に、「あ!クイック・クイック・スローで踊ればいいんだ!」っていうことに気付いたんです。


---まさに現場でサルサを学んでいったんですね!

それからしばらくして、サルサミュージシャンの"オルケスタ・デ・ラ・ルス"がサルサのビデオをリリースしたんですね。
当時カリベに集まる日本人っていうのは、ある程度メンバーが決まっていたんですけど、彼らと一緒にそのビデオを見ながら練習して、ようやくサルサダンスがなんたるかを知っていったんです。
その後、オルケスタ・デ・ラ・ルス主催のサルサダンスコンテストに出場し、準優勝したことは、私にとっては大きな転機のひとつです。


---それから、サルサのインストラクターになったキッカケは?

当時はサルサクラブに来る日本人は本当に少なかったんですけど、せっかく来たのに、何も知らない人から見ると。サルサの雰囲気ってちょっと照明も暗いし。夜な夜な男女が抱き合ってるように見えるじゃないですか?

そうすると日本人って、踊り方もわからないとすぐに出て帰ってしまうんですよ。
そんな状況を見て「サルサって本当はこんなに面白いのに、そんな風に第一印象を持たれてしまうのは、なんかもったいないな」って思ったんです。

で、サルサ友達の中で「ちゃんと教えたら絶対教えたら広まるよ」って話になって、自分達はサルサビデオをスローにしたり、何度も巻き戻して見たりして一生懸命練習活動もしていたので、これだけやっているんだから人にも教えようよってなったんです。


---それが六本木でのサルサレッスンのスタートなんですね。

最初は、当時のカリベのメキシコ人オーナーに「日曜日はお店ガラガラなんだから、ここでサルサレッスンをさせてよ」って持ちかけたら、「ぜひ!」ということになったんです。

私たちもちゃんと責任をもって教えるために1レッスン1000円っていう設定にしてレッスンをスタートしました。最初は生徒さんの数は4~5人くらい。外国でサルサに触れたことのある方とかが中心でしたね。

それから徐々にクチコミとかで生徒さんが増えてくると、「ビデオのレッスンだけではもの足りないよね」っていうことになって、じゃあそのビデオの中で教えているエンジェル・フィゲロア先生に実際に習いに行こう!とNew Yorkまでいったんです。

エンジェル先生は、私たちが日本でサルサを教えてるっていうことを喜んでくれて、「NYに滞在してる期間の中で、できるだけ多くのことを教えてあげる」「反復練習は日本に帰ってからすればいいから、ビデオに撮って帰って」って言ってくれたんです。本当にありがたかったです。


---今のダンスパートナーであるマヌエル先生との出会いは?

サルサを教えるようになった頃は、まだSEの仕事もしつつ、毎晩のようにクラブにも踊りに行ってっていう感じだったんですが、たくさんいたペルー人の友達の中に、マヌエルがいました。
彼はもともとサルサのステップは自己流で、いわゆる「クイック・クイック・スロー」はできなかったんですけど、エンジェル先生のビデオを見せると「すごい!こういう風になりたい!」って言ってくれて、すごく真剣にビデオに興味をもつんですね。

普通のラテン人は、自己流を通すっていうか、「俺たちはラテン人なんだから自由に踊るよ」ってタイプが多いんですが、マヌエルはそこが違いました。とはいえ、しばらくはなかなか自己流が抜けなくて、クロス・ボディ・リード(サルサの基本リードのひとつ)がちゃんとできるようになるまで半年かかったんですけどね(笑)

ちょうどその頃に、エンジェル先生を日本に呼んだんです。そしてマヌエルを紹介したところ「彼はすごい良いものを持っているよ。YUKOは彼とペアを組むべきだよ」って言ってもらったんですね。それでマヌエルと一緒にペアを組むようになると、だんだんレッスンの生徒さんの数も増えていったんです。そのタイミングでSEのお仕事は退職して、インストラクターの道に入ったんです。


---YUKOさんにとって、サルサの魅力って?

サルサって身体を使うコミュニケーションだと思うんですね。サルサってお互いスキンシップがあって、一緒に踊っていくので、仲良くなりやすいですし、お友達もつくりやすいと思います。
色んな職種、人種、バックグラウンドの違う人たちが、サルサっていう同じ共通点で一緒に踊っていくということで、色んな方と知り合えるのも魅力だと思います。

私もサルサと出会って、色んな人と出会ったことで、すごく自分自身を磨けたし、鍛えられました。

実は私は最初の頃は、踊れない人の気持ちがわからないダメなインストラクターだったんです(笑)相手の気持ちがわからなくて「どうしてできないの?」って思ってしまう性格だったんですね。そこから、相手の立場になって考えてみることや、コミュニケーションの仕方がわかってくるようになったのは、サルサのおかげだと思いますね。


---YUKOさんはサルサ以外にも色々研究されていますよね。

私はサルサを上手に踊れるようになるために、身体を鍛えだして、ヨガとピラティスのインストラクターにもなったんですね。そこで発見したのは、身体を鍛えていくと心が変わり、自分の心が変わると相手にも変化が現れるんです。それが驚きでしたね。
じゃあ、心を変えていくにはどうしたらいいんだろうって、色々追求していく中で心理学の勉強をするようになりました。心理学を学んでいくと「あ、これってサルサでもそうだ!」と思う点がたくさんあるんですよ。

例えば、他人とのコミュニケーションをする時に、まずなるべく早く信頼関係を作りたい場合、動作だったり呼吸とかを相手に合わせていく「ミラーリング」っていう方法があるんですけど、それってまさにサルサでもやってることですよね。ペアで踊る場合のリードもお互いの役割が決まっている中で、お互いが合わせていかなくちゃいけない、相手がどういう気持ちであるか、どういう考え方でいるか、まず相手の地図に合わせていかないとズレていく一方なんですよね。

相手がどうしたいのかっていうのを理解した上でステップを繰り出していく、女の人も「あ、まわるんだな」って勝手にターンするんじゃなくて、相手に合わせていくっていうことが大事ですよね。


---そこまで深くサルサを考えたことなかったです(笑)

ええ、なので私はそういうことを、心理学とかを交えてサルサを伝えていきたいと思っています。
私のブログで「サルサで学ぶ心理学」っていうのを最近書き始めていて、これから連載していこうと思っているので、ぜひ見てください。


---Yukoさん的「サルサ上達の秘訣」を教えてもらえますか?

これも心理学に絡めて話せちゃうんですけど、結局はコミュニケーション力だと思います。男の人の場合、最初は覚えることが多くて大変ではあるんですけど、でもそれは皆が通る道なわけです。

そこで「俺ってダメなんだ~」「まだ誘えない」「ムリムリ」ってならずに、「まだこれからなんですけど、踊ってもらえますか?」って爽やかに言えると、女の人も練習相手になって踊ってくれるわけですよ。

もの凄く上手な女性にいきなりお願いしても難しいとは思うけど、サルサ場には色んな女性がいてるので、とにかく明るく・爽やかに「お願いします」って声をかけて、場数を踏むことが上達の重要なポイントだと思いますね。

あと男性だと、踊りが上手だとクラブで確実にモテますよ(笑)
サルサが上手になることによって、人生が変わっていった男の人をホントにたくさん見てきましたので間違いないです。
「え?この人が、え!こんなに?」みたいな(笑)。そういうことがサルサの世界では起こりうるんですよね。


---今後の活動予定について教えてください

直近のイベントは12/19(土)のハマクリですね。11月のジャパン・サルサ・コングレスで踊ったパフォーマンスを横浜の皆さんにご披露しようと思います。

コンセプトは「再生」です。私の中でここ2~3年は心理学の方に夢中になっちゃって、サルサをちょっと置きざりにしていたところがあるので、そろそろ心を入れ替えてメンバーの皆と頑張ろう!って意気込みがこめられています。何よりもマヌエルの踊りがセクシーで素晴らしいので、そこを要チェックしてもらいたいですね。

それと大きなイベントとしては、来年の2月28日(日)に南青山のモーダポリティカにて発表会をやります。毎年参加者が70名、オーディエンスは500名ほどで大いに盛り上がるイベントです。私たちは「楽しい・自由・ユニーク」をテーマに練習してきているので、その生徒さんたちの成果を、ぜひ見に来ていただきたいです。

あと、インストラクターを募集していますので、興味のある方はご連絡ください!


---ありがとうございました!

【編集後記】
石川裕子さんは、インタビュー中でご自身でも語っているように、「相手がどう考えているか」の感度がとても高い方だと思いました。お話をさせてもらった時も、こちらの質問の意図を非常に丁寧に伺ってくれたのが印象的です。それにダンスパートナーであるマヌエル先生の才能に対する信頼感は絶大ですね!


【石川裕子/プロフィール】
日本におけるサルサの第一人者。
主催するサルサスクール"ロス・サルセーロス"の生徒と共にサルサ世界大会に出演するなど、パフォーマー、振付家として活躍中。指導者の育成にも定評がある。また、ヨガ、ピラティスのインストラクターでもあり、ピラティスのDVD(ユーキャン)監修も手がける。キネシオロジスト、ヒプノセラピスト、NLPトレーナーでもある。呼吸法、ボディワーク、エネルギーワークを学ぶなど身体の探求に余念がない。



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